趣意書
看護師と放射線との関わりは、自らも被爆しながら被災者をケアした広島長崎の看護師に始まります。以来、放射線の医学利用の増大とともに、放射線看護は診療の場を主な舞台に発展してきました。最近のがん放射線療法における専門看護師の活躍や認定看護師の誕生はその象徴です。一方その間に、日本は核燃料工場の事故やこのたびの原子力発電所の事故を経験し、放射線看護の枠組みを、地域の人々や産業現場の人々、そして被ばく患者のケアをも実践できる、さらに高度なものへと拡大・変革することが急務となりました。
ここに、日本放射線看護学会を設立します。この学会は、放射線看護の発展と専門的な活動の質向上に寄与することを目的とします。
- 臨床、地域、産業等、看護活動の場を横断して、放射線にかかわる看護実践と知の集積を目指します。
- 平常時はもとより、事故や異常、緊急時の放射線看護も探求します。
本学会は以下の活動を行います。
- 学術集会の開催
- 学会誌の発行
- 実践者・研究者・研究者の交流の支援
- 放射線看護に関わる国内外の諸組織との連携と情報交換
- 研究活動の推進
- 放射線看護にかかわる本学会の見解表明
- 政策提言
- その他、放射線看護の発展に必要な事業
英語版はこちらから [pdf]
平成24年5月27日 発起人一同