オンラインジャーナル

Vol.1 No.1

短報

RJ-01001: Vol.1 No.1 pp.30-36
放射線治療を受けるがん患者の闘病体験
作田 裕美1・坂口 桃子1・新井 龍2・新井 直子3・佐藤 美幸4
1 大阪市立大学
2 昭和大学病院
3 帝京大学
4 宇部フロンティア大学
キーワード:放射線治療、がん患者、闘病体験
目的:がん告知後、放射線治療を受けている患者の闘病体験を明らかにすることである。方法:放射線治療中のがん患者9名(男性5名、女性4名)を対象に、半構成的面接を実施し、質的に分析した。結果:患者の闘病体験は、≪闘病に向かう力≫と≪周囲の人々への思い≫であった。≪闘病に向かう力≫は、【闘病のエネルギー源を獲得する】【闘病姿勢を立て直す】【放射線治療を受けとめる】【苦痛の体験】で構成された。≪周囲の人々への思い≫は、【家族への思い】【医師への思い】【看護師への思い】で構成された。≪闘病に向かう力≫と≪周囲の人々への思い≫は相互に関連していた。結論:患者の闘病体験の語りから、患者には看護師の支援が専門的ケアとは認知されていないことが示唆された。
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