オンラインジャーナル

Vol.12 No.2

原著論文

Vol.12 No.2 pp.25-35
がん放射線療法看護認定看護師の役割活動の実態と関連要因
青木 美和1・藤本 美生2・山本 瀬奈1・荒尾 晴惠1
1 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
2 兵庫県立がんセンター看護部
キーワード:がん放射線療法看護認定看護師、役割活動、配置、活動時間
本研究の目的は、がん放射線療法看護認定看護師の役割活動の実態と関連要因を明らかにすることである。公益社団法人日本看護協会のホームページに氏名と所属先を公開していたがん放射線療法看護認定 看護師310名にWEB調査票の回答または自記式質問紙の返送を依頼し、病院所199名(64.2%)の回答を分析した。活動内容の18項目中11項目において、放射線治療科外来以外に所属する者の得点が、放射線治療科外来に所属する者の得点に比べて有意に低かった。また、総合活動時間は、放射線治療科外来の所属(オッズ=9.76,95% 信頼区間=4.43to21.53,p<.001)のみで有意な関連を認めた。活動時間は、活動内容のうち治療開始前や照射中のケアに関する項目、多職種協働や倫理的課題に関わる項目など12項目との有意な弱い正の相関を認めた。がん放射線療法看護認定看護師が専門性を発揮するための、適正配置ならびに時間確保の重要性が示唆された。
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